ナナ・ジョルジャーゼ監督
『シビラの悪戯』
を見た。原題は“27 Missing Kisses”で、意味は見れば解る。41歳のやもめアレクサンドルと14歳の息子ミッキーの住む町に14歳の少女シビラが来る。ミッキーはシビラに、シビラはアレクサンドルに惹かれる。アレクサンドルはシビラを子供扱いして眼中になく、少女側の嫉妬も描かれているので、ありがちな話ではなくなっている。三人の張りつめた感情とは対照的に、町の人々が突飛で可笑しい。グルジアの自然、古い建物が美しい。
DVDのパッケージには「14才の少女がみせる小悪魔的なエロスは、全ての男を狂わせる」とあるが、偽りありだ。シビラに狂っているのはミッキー一人だけだ。それが誤解によって悲劇的な結末になる。女性監督だけあって、描かれているのは悪戯でも小悪魔エロスでもなく、真剣に恋する少女だ。少女が覗かれるのではなく覗くシーンもある。細い腕、脚、浮き出る肋骨、白い肌に薄桃色の頬に低い声の少女を普通に見れば充分美しくエロいので、そんなに強調しなくてもと思うが、まあ興味を惹くためなのだろう。
火や水、蜂蜜がエロい。特によく出てくるのが水で、オフィーリアの真似をするシーンがある。