『ある日どこかで』
(
リチャード・マシスン
創元推理文庫)を読み終わった。長すぎるとも云えるし、長いからこそ前半の妄執、後半のなかなか進展しない恋愛がリアルだとも云える。ただ、終盤の拉致の場面やいい感じになってからの会話はそうでもなく、よく出来た小説ではないかもしれない。それでも熱心なファンが付く魅力がある。
これは冒頭で明かされるのでネタバレでも何でもないのだが、この話は脳腫瘍で死期が近い主人公の手記という体裁になっている。
映画や
宝塚では事実として話が進むが、小説は妄想、幻覚、創作の可能性があることに読者は気付く。終盤の主人公が拉致されるところは、病気の象徴なのかもしれない。
心理描写は小説が上だが、金時計のエピソードをひねっているところ、女優が写真を撮るシーン、舞台のシーンなど
映画にもいいところがある。
宝塚は天海祐希のヴィジュアルがいい。